NIPT検査、9割以上の産婦人科医が推奨

医療法人社団ミネルバは、産婦人科医を対象に、「不妊治療とNIPT検査」に関する調査を実施。

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不妊治療を受ける方が増加する中、出生前診断のひとつであるNIPT検査(新型出生前診断)※の役割が注目されています。特に不妊治療を通じて高年齢で妊娠した方は、妊娠中に心理的な不安を抱えるケースも少なくありません。そこで医療法人社団ミネルバは、産婦人科医を対象に、「不妊治療とNIPT検査」に関する調査を実施しました。

はじめに、「NIPT検査を特に推奨する不妊治療はありますか?」と質問したところ、「人工授精(46.3%)」と回答した方が最も多く、次いで「タイミング法(38.6%)」「体外受精(13.3%)」となりました。約半数の産婦人科医が「人工授精」と回答しましたが、その他の不妊治療にも回答が集まっており、多くの産婦人科医が、どの不妊治療でもNIPT検査を推奨していることがうかがえます。

NIPT検査を推奨する理由としては、「安全性への考慮」(20代女性/千葉県)や「慎重を要するため」(60代男性/北海道)といった意見が見られました。

次に、「着床前診断を受けた方でも、NIPT検査を受けた方が良いと思いますか?」と質問したところ、9割以上の方が「はい(93.9%)」と回答。大多数の産婦人科医が、着床前診断を受けた方でもNIPT検査を受けた方が良いと思っているようです。

そこで「受けた方が良いと思う主な理由は何ですか?」と質問したところ、「胎児の健康状態をより正確に把握できるから(40.3%)」と回答した方が最も多く、「不安を軽減してより安心して妊娠生活を送ることができるから(33.5%)」が続く結果となりました。胎児の健康状態を把握し、妊娠中の不安を軽減してより安心できることから、着床前診断だけでなく、NIPT検査も受けた方が良いと思う産婦人科医が多いことがわかりました。

また、「アメリカでは妊娠前遺伝子診断(保因者検査)を受けなければ体外受精ができませんが、日本でも体外受精の前に妊娠前遺伝子診断を受けるべきだと思いますか?」と質問したところ、9割以上の方が「とても思う(38.4%)」「やや思う(52.7%)」と回答。理由として「子どもへの影響が心配されるから」(50代男性/広島県)、「納得して不妊治療を受けることができるから」(50代男性/静岡県)、「確率が高くなる」(50代男性/東京都)などの声が上がっています。

続いて、生殖を専門に行っている産婦人科医に「自然妊娠と不妊治療後の妊娠では、NIPT検査をしている妊婦の割合に差はありますか?」と質問したところ、「不妊治療を経た妊婦の方がNIPT検査を受ける割合が高い(46.1%)」「自然妊娠の妊婦の方がNIPT検査を受ける割合が高い(43.3%)」「どちらも変わらない(9.6%)」「わからない(1.1%)」と言う結果になりました。不妊治療を経た妊婦と自然妊娠の妊婦、どちらも大きな差はないことがわかります。

一方で、不妊治療を通じて妊娠した方にNIPT検査を推奨している生殖専門の産婦人科医の割合を知るため「不妊治療を通じて妊娠した方に、NIPT検査をどの程度推奨していますか?」と質問したところ、9割以上の方が「強く推奨している(48.3%)」「やや推奨している(46.6%)」と回答。不妊治療を通じて妊娠した方に対して、NIPT検査を推奨する傾向が強いことがわかりました。

そこで「強く推奨している」「やや推奨している」と回答した方に、「推奨する理由は何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、「自然妊娠より胎児に先天性疾患があるリスクが高いと思うから(49.1%)」と回答した方が最も多く、次いで「高年齢での妊娠が多いから(37.9%)」「心理的不安を軽減できるから(37.9%)」「早期の情報提供ができるから(24.3%)」となりました。

自然妊娠よりも先天性疾患のリスクが高い可能性や、不妊治療を通じて妊娠した方は高年齢であるケースが多い、心理的不安を軽減する、早期の情報提供ができるといったことが上位になり、リスク管理や心理的サポートを重視していることがうかがえます。

では、NIPT検査は妊娠何週目までに受けた方が良いと考えているのでしょうか。「不妊治療を通じた妊娠でNIPT検査を受ける場合、何週目までに受けた方が良いと思いますか?」と質問したところ、「6週目~7週目(36.1%)」、「8週目~9週目(40.2%)」、「10週目~11週目(20.1%)」、「12週目~13週目(3.6%)」、「14週目以降(0.0%)」という結果になりました。

妊娠初期である「6週目~7週目」「8週目~9週目」と回答した生殖専門の産婦人科医が多いことから、早い時期の検査が重要であるとわかります。

今回の調査から、産婦人科医の多くが不妊治療とNIPT検査の関連性を重視していることが明らかになりました。NIPT検査を特に推奨する不妊治療は「人工授精」で、産婦人科医の約半数が挙げていましたが、先天性異常のリスクなどを考慮し、不妊治療の種類に関係なく推奨する産婦人科医も多いことがわかりました。

また、着床前診断を受けた場合でもNIPT検査を受けた方が良いと回答した産婦人科医は9割を超え、NIPT検査の必要性を認識しているようです。

不妊治療を通じて妊娠した方、不妊治療を検討している方は、胎児のために、そして安心して妊娠生活を送るためにも、NIPT検査について産婦人科医に相談してみてはいかがでしょうか。

※妊娠中の胎児の健康状態や遺伝的な疾患を診断するための検査

《FEMTECH LAB編集部》

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