全国47都道府県の2,188人を対象に実施した「将来の子ども希望」に関する調査で、子どもを望む意識は全年代で男性が女性を上回ることが明らかになりました。
2024年の日本人の出生数は70万人を下回ることが予想されています。今後ますます少子化が深刻化していくと言われており、社会全体での対策が急務です。
子どもを持つことに対する人々の意識や夫婦間の価値観、妊活への取り組み方を把握することは、少子化の背景にある心理的・社会的要因を明らかにする上で重要であるため、アンファー株式会社は、既婚者を対象に「子どもに対する希望意識」や「妊活における実態」、「夫婦関係との関係性」について調査を実施しました。
子どもを望む意識は男性が全年代で女性を上回る結果に
調査によると、「いつか欲しいと思っている」と回答した割合は、特に30代で男性22.2%に対し女性12.5%と約10ポイントの差が見られました。女性の調査結果に注目してみると、「いつか欲しいと思っている」と回答した20代女性が39.4%に対し、30代女性は12.5%と約25ポイント低下しており、20代から30代にかけて子どもを希望する意識に大きな変化が見られました。
一方、「欲しいと思っていない」と回答した割合は全年代で女性が男性を上回り、30代では男性39.9%に対し女性58.6%と大きな開きがありました。

子どもを望む意識が高い夫婦ほど「夫婦関係の満足度」も高く
夫婦関係と子どもへの希望には強い相関関係も。「将来子どもを希望する」と回答した夫婦の88.2%が夫婦関係に満足していると答えたのに対し、「欲しいと思っているが難しい」と回答した夫婦では63.8%にとどまり、約25ポイントの差が生じました。また、「欲しいと思っているが難しい」と回答した夫婦では、女性の夫婦満足度が男性に比べ、約10ポイント低いこともわかりました。男性の希望と、女性が感じている現実との間にある、若干の温度差が夫婦間の気持ちのすれ違いにつながっている可能性も考えられます。

妊活への最も重要な取り組みは「夫婦間の話し合い」
妊活において重要な取り組みについては、「夫婦で話し合う」が59.3%で最多となり、「ストレスをためこまないようにする」(30.6%)、「妊活に関する正しい情報を集める」(23.2%)が続きました。妊活においては精神的な安定や、夫婦間のコミュニケーションを重要視する夫婦が多いことが伺えます。
夫婦関係の満足度が低い層では「夫婦で話し合う」と回答した割合が24%にとどまり、パートナーと十分に話し合う機会が少ない傾向が見受けられました。妊活において、夫婦間の対話や意思のすり合わせ、日常的なコミュニケーションがとても重要であることがわかりました。

本調査に関して、男性不妊治療の第一人者である辻村教授は「近年では、パートナー間のコミュニケーション不足も大きな課題となっています。妊活においてはパートナー同士の協力が欠かせません。結婚前から、将来に向けた対話を重ねることが非常に重要です」とコメントしています。
妊活 – FEMTECH LAB