女性アスリートや部活生の7割が、月経に関する悩みを「相談できる医療体制がない」と回答した実態を受け、スポーツ向け吸水ショーツ「PlayS(プレイショーツ)」は、2025年7月14日(月)より、サポートアスリート76人(28人+2チーム)を対象に、婦人科および女性アスリート外来の初回受診料とスポーツファーマシストへの初回相談料を無償でサポートする制度を開始したと発表しました。
本取り組みは、選手が日常的に月経と向き合いながら、安心して競技に集中できる環境づくりを目指すもので、東京都の女性アスリート外来と兵庫県の婦人科クリニックおよびスポーツ薬剤師との連携により実現しています。
東京都千代田区で女性アスリート外来を提供している小畑会浜田病院は、明治時代の創立からおよそ130年にわたり産婦人科診療を続けてきた歴史を誇る病院です。現在は、地域に根ざした産婦人科、不妊診療科、乳腺外科、整形外科、小児科および健診業務を展開し、女性の健康を幅広く支えています。2025年4月より女性アスリート外来を開設し、10年以上にわたり女性アスリートの健康課題に取り組み、診療や啓発活動でスポーツ界に大きな変革をもたらし「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2024」大賞を受賞した能瀬さやか医師をはじめ、中村寛江医師や木下紗林子医師など産婦人科専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクターなどの資格を持つ医師が担当。さらに、公認スポーツ栄養士や臨床心理士と連携し、女性競技者を多方面から支援しているのが特徴です。

小畑会浜田病院の中村寛江医師は、「無月経や月経痛、月経前の不調など、女性特有の課題はアスリートのパフォーマンスにかかわります。こんなことで受診してもいいのかな?と迷うこともあると思いますが、『月経のことで何か困っていたら、何か心配なことがあれば』婦人科で相談して頂ければと思います。コンディショニングの一環として月経対策をしてみませんか」とコメントを寄せています。

また、神戸市西区にある沢岻美奈子女性医療クリニックでは、幅広い年代の女性と向き合っており、小中学生の月経やおりものの相談から、ピルのオンライン診療にも対応。女性特有のがん検診までワンストップで対応し、内科・婦人科それぞれの経験豊富な専門医が多角的にサポートしています。SNSを通じた啓発活動も積極的に展開しているのが特徴です。

沢岻美奈子医師は、「月経症状がスポーツに及ぼす影響は、決して軽くはありません。婦人科受診には抵抗があると思いますが、必要に応じて診察も行い、しっかりサポートさせて頂きます。現在地を知って、快適に月経と過ごす方法を一緒に見つけましょう」とコメントを寄せています。
今回のサポートの実施背景にあるのは、PlaySのInstagramアカウントで、アスリートや部活生を対象に行った、婦人科受診に関するアンケート調査でした。その結果、「婦人科になじみがないが、実は行きたい」「でも理由があって受診をためらっている」といった声が多数寄せられる一方で、「婦人科系の相談ができる体制は?」という質問に、「特にない」と答えた人が67.9%いるという現実が浮かび上がってきました。

日頃からアスリートと婦人科の双方と連携を持つPlaySは、スポーツ向け吸水ショーツブランドとして、医療との橋渡しを担う役割を果たしたいと考え、本制度をスタートさせています。
月経 – FEMTECH LAB